保険者間調整について
- 2026.07.27 コラム
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はじめに
退職や転職の際に健康保険の切り替えが必要であることはご存じの方も多いと思います。
しかし、退職後、誤って喪失前の資格のまま医療機関を受診してしまうケースがあります。
こうした場合、本来は健康保険が負担した分(原則7割)をいったん返還し、新しい被保険者資格に基づいて療養費を請求しなければなりません。
もっとも、一定の条件を満たせば、返納金の支払いを原則不要とし、手続きを簡素化できる制度があります。
それが「保険者間調整」です。以下、協会けんぽ(全国健康保険協会)・国民健康保険間における保険者間調整をもとに制度を解説します。
保険者間調整とは
保険者間調整とは、協会けんぽの資格を喪失した後に、誤って喪失前の資格で医療機関を受診してしまった場合に利用できる制度です。
なお「保険者」とは、協会けんぽや国保など健康保険を運営する主体を指します。
通常、このような場合には、協会けんぽから返納金を求める納付書が送付されます。
しかし、退職後に国民健康保険(以下「国保」)に加入していた方は、所定の書類を提出すれば、協会けんぽと国保の間で費用が調整され、本人が直接返納金を支払う必要がなくなります。
申請の手順
保険者間調整を利用する場合は、「保険者間調整 同意書兼委任状・申請書」を協会けんぽへ提出します。
申請書は協会けんぽの公式ウェブサイトからダウンロードできます。
STEP 1:協会けんぽから納付書が届く
資格喪失後に誤って受診した事実が判明した場合、協会けんぽから医療費の返還を求める納付書が送付されます。
STEP 2:「保険者間調整 同意書兼委任状・申請書」を提出する
書類に必要事項を記入のうえ、加入していた協会けんぽの都道府県支部へ提出します。
STEP 3:協会けんぽ・国保間で費用を精算する
申請書をもとに、協会けんぽと国民健康保険の間で費用の調整が行われます。
STEP 4 本人への返納金の支払いが不要になる
調整が完了すれば、原則として本人が直接返納金を支払う必要はなく、協会けんぽから完了の通知が送付されます。
注意事項
保険者間調整を利用するうえで、以下の点にご注意ください。
- ・健康保険組合など国保以外の保険に加入した場合は、保険者間調整を利用できるかどうか、加入先の保険者への確認が必要です。
- ・保険者間調整額が返納を要する金額に満たない場合は、差額を自己負担で支払う必要があります。
- ・医療機関を受診した日の翌日から2年を経過すると、時効により保険者間調整を行えなくなります。
納付書により先に返納金を支払ってしまうと、保険者間調整は利用できません。
利用を希望する場合は、支払いの前に申請してください。なお、申請書の受付から調整の完了までは、半年程度の期間がかかります。
マイナ保険証により健康保険の変更は多少スムーズになりましたが、オンライン資格確認システムに新しい資格情報が反映されるまでタイムラグが生じる場合があります。
一時的な金銭負担を減らす方法として把握しておくとよいでしょう。
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