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在職老齢年金の支給停止基準額引き上げと高齢者雇用について

2026.04.22 コラム

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はじめに

2025年6月に成立した年金制度改正法により、20264月から在職老齢年金制度の支給停止基準額が大幅に引き上げられることとなりました。

今回は、この改正の概要と、制度の変遷を振り返りながら、高齢者雇用への影響について解説します。

在職老齢年金制度とは

在職老齢年金制度とは、厚生年金に加入しながら働く60歳以上の方について、賃金(月給+賞与の月額換算)と老齢厚生年金の月額の合計が一定の基準額を超えた場合に、年金の一部または全部が支給停止される仕組みです。具体的には、

①毎月の賃金(標準報酬月額)、

1年間の賞与(標準賞与額)を12で割った額、

③加給年金額を除いた老齢厚生年金(報酬比例部分)(年額)を12で割った額の合計額が基準額を超えたとき、超えた額の半額が支給停止となります。

なお、老齢基礎年金(国民年金部分)は対象外であり、減額されることはありません。

20264月からの改正内容

今回の改正では、支給停止の基準額が現行の51万円(2025年度)から65万円に引き上げられます。

これにより、「月給」+「賞与÷12」+「年金」の合計が65万円に達するまでは年金が減額されなくなるため、多くの方が年金を満額受給しながら働けるようになります。

過去の制度との比較

在職老齢年金制度は1965(昭和40)年に導入され60年以上の歴史を持つ制度です。

制度はたびたび改正されてきましたが、特に注目すべきはかつて60歳代前半と65歳以上で異なる基準額が設けられていたことです。

2020年改正前まで、60歳代前半の支給停止基準額はわずか28万円でした。

月給と年金の合計が28万円を超えると年金が削られる仕組みだったため、60代前半で働く方にとっては非常に厳しいものでした。

現在の制度の影響

年金の支給開始年齢が段階的に引き上げられてきた結果、現在60歳代前半に老齢厚生年金(特別支給)を受給できる対象者について、

男性については2025年度をもって経過措置が終了し、女性は2030年度までの経過措置が残っているものの、対象者数は限られています。

それ以降の生まれの方には60代前半の年金自体が存在しません。

したがって、在職老齢年金制度の影響を受けるのは、実質的にはほぼ65歳以上の方に限られます。

また、改正後の基準額 65万円で考えると、賃金と年金の合計が月額65万円を超えるということは、単純に年換算すれば年収780万円以上(年金含む)に相当します。

65歳以上でこの水準の収入を得ている方は、一般的にはかなりの高所得層であり、それらの一部の人のみが在職老齢年金制度の支給停止の対象となる見込みです。

労働力確保を考える上で、この改正は高齢者雇用を前向きに考えることができる要素の一つになるでしょう。

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