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在職老齢年金の基準額見直し予定について

2025.07.30 コラム

さくら社会保険労務士法人では、愛知・名古屋を中心に労務問題対応、就業規則作成、勤怠管理システム導入、助成金の提案など人事労務分野の各テーマ別ノウハウに基づいてご支援をさせていただくことが可能です。上記テーマ等でお困りの会社様は、是非一度当法人にご相談ください。

はじめに

年金制度のなかでも、特に働くシニア世代に大きな影響を与えるのが「在職老齢年金制度」です。

働くことで年金が支給停止されるこの仕組みは、シニア世代の就労意欲を削ぐ恐れがあると指摘されています。

2026年以降に予定されている改正内容の動向を解説し、企業として留意すべきポイントをご案内します。

在職老齢年金とは

在職老齢年金とは、厚生年金に加入して働いている60歳以上の方に対し、一定の賃金と年金額の合計が基準額を超えると、その超過分に応じて年金が一部または全額支給停止となる仕組みです。

※在職による支給停止は老齢厚生年金に対して行われるもので、老齢基礎年金は支給停止の対象とはなりません。

具体的には、老齢厚生年金の年額÷12(基本月額)と、毎月の賃金(標準報酬月額+1年間の賞与(標準賞与額)÷12)の合計額が51万円超となるときに、超えた額の2分の1が支給停止となります。

  【 計算例】

  老齢厚生年金額120万円〔基本月額10万円〕の方で、総報酬月額相当額が44万円(標準報酬月額34万円、標準賞与額120万円〔月額10万円〕)の場合

  → 基本月額10万円+総報酬月額相当額44万円 =54万円>51万円

 

3万円超過しているため、その2分の1である月額1.5万円が年金から支給停止されます。

年金支給額=120万円-1.5万円*12ヶ月=102万円 

つまり、年金額が120万円→102万円に減ります。

見直しの内容

2025年613日の年金改正法案成立により、20264月から基準額を月62万円へ引き上げることとなりました。

このことにより、年金の支給停止はさらに起こりにくくなります。

在職老齢年金と支給繰り下げ

老齢厚生年金は原則65歳から支給されますが、本人の希望によって最大75歳まで「繰下げ受給」が可能です。

繰下げることで1か月あたり0.7%、1年で8.4%ずつ年金額が増額され、75歳まで繰り下げれば年金額は最大84%増額される仕組みです。

「在職老齢年金の支給停止を避けるため、繰下げ支給を選択したい」という意見もありますが、この方法では実質的な回避になりません。

なぜなら、在職により本来支給停止となるはずだった年金額は、繰下げによる増額の計算対象から除外されるためです。

つまり、増額されない部分が生じ、期待した効果が得にくくなります。

例えば、年金基本月額20万円、役員報酬が月100万円の代表取締役(65歳)が、老齢厚生年金を繰下げて受給開始年齢を5年繰り下げたとしても、繰り下げた5年分の年金は増額されないことになります。

  【計算例】

  老齢厚生年金額240万円〔基本月額20万円〕の方で、総報酬月額相当額が100万円の場合

  → 基本月額20万円+総報酬月額相当額100万円 =120万円>62万円

 

超過額の2分の1である月額29万円>20万円(年金全額)が支給停止対象扱いとなり、繰り下げの増額メリットを受けられません。

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 当法人では、企業様に顧問社労士契約を推奨しております。労務・手続き・助成金に強い顧問社労士をつけることで、労務問題を迅速に解決するだけでなく、給与計算や諸手続きにかかる総務部門の間接コストを削減することができ、経営に専念できる環境を整備出来ます。その他にも受給できる助成金の提案・申請代行や各種研修の実施・最新情報提供など、様々なメリットがあります。 詳しくは、【サービス紹介】をご覧ください。

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