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最低賃金50円上げに備えるために

2024.09.26

さくら社会保険労務士法人では、愛知・名古屋を中心に労務問題対応、就業規則作成、勤怠管理システム導入、助成金の提案など人事労務分野の各テーマ別ノウハウに基づいてご支援をさせていただくことが可能です。上記テーマ等でお困りの会社様は、是非一度当法人にご相談ください。

はじめに

最低賃金は毎年10月頃、厚生労働省の諮問機関である中央最低賃金審議会が発表する目安をもとに各都道府県ごとに決められますが、今年は引き続く物価高や為替の影響から50円規模の大幅な上昇が議論されています。

最低賃金上昇の推移から今後の予測をするとともに、企業対応のポイントについて解説します。

過去10年の最低賃金の推移

全国平均および主要都市の最低賃金の推移は右のグラフのようになっており、上昇傾向が続いています。

昨年の最低賃金改定時に、全国加重平均が1,000円に到達したことが話題になりましたが、先進諸外国と比較して名目賃金(物価変動を考慮しない自国通貨による賃金)が上昇していないことや、為替の影響などにより、さらなる賃金上昇が必要であるとの見方が強いようです。

最低賃金はどこまで上がるのか

現政権が昨年発表した情報によると、2030年代半ばまでに最低賃金(全国加重平均額)を1,500円とする目標が表明されています。

仮に10年後にこの目標を達成するためには、毎年50円単位の上昇が必要になります。

対策1:売上を上げる

最低賃金ギリギリで雇用をする場合で、売上対比人件費率が30%のビジネスという前提で簡易的にシミュレーションしてみると、売上対比人件費率を維持するためには毎年5%程度の売上アップ等が必要と試算できます。

つまり、売値を上げる、販売数を増やすといった対策が必要であると言えるでしょう。


 

 

 

 

※最低賃金以外の数値の単位は千円。年収は月収*14*1.15、必要売上は1人年収/0.3で試算。下記表も同様。

対策2:人件費上昇を抑制する

売上を維持し、かつ人件費上昇を抑えるためには、およそ4~5%ずつ労働時間を抑制するなどの方策をとる必要があると試算できます。

さらなる残業時間の抑制や、生産性向上等の工夫が求められるでしょう。

 

 

 

※最低賃金が上昇するのに月収を変えないためには、労働時間の抑制等が必要となる。

いずれにせよ、「最低賃金上昇の傾向は向こう10年は続く」という前提で先を見据えた労務管理体制を検討する方が良いでしょう。

労務問題対策には専門家の支援を

 当法人では、企業様に顧問社労士契約を推奨しております。労務・手続き・助成金に強い顧問社労士をつけることで、労務問題を迅速に解決するだけでなく、給与計算や諸手続きにかかる総務部門の間接コストを削減することができ、経営に専念できる環境を整備出来ます。その他にも受給できる助成金の提案・申請代行や各種研修の実施・最新情報提供など、様々なメリットがあります。 詳しくは、【サービス紹介】をご覧ください。

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