職場におけるメンタルヘルスケアのやり方
- 2023.12.20 コラム
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はじめに
厚生労働省が発表した2022年度の「過労死等の労災補償状況」の結果によると、精神障害に関する事案の労災補償状況は、請求件数2,683件(前年度比337件増)、支給決定件数は710件(前年度比81件増)と増加傾向がみられます。働き方の多様化や労働市場の変化で、今後職場におけるメンタルヘルスケアの重要度が高まっていくことが予想されます。
メンタルヘルスケアをしなければならない根拠
労働安全衛生法において、労働者の心身の安全と健康に配慮しなければならない義務「安全配慮義務」が定められています。また、2015年の法改正により、常時50人以上の労働者を雇用する事業所に対して、年1回以上のストレスチェック実施が義務化されました。
職場のメンタルヘルスケアの種類
職場のメンタルヘルスケアとしては、以下の4種類があると言われています。
【1.セルフケア】
労働者自らがメンタルヘルスケアをできるようにストレスについて学んでもらい、自分でストレスに対処してもらうことを言います。例えば睡眠や食事などの状況をもとに自らのストレスの程度を測るよう促す、適度な運動によりリフレッシュしてもらうなどです。
【2.ラインによるケア】
管理者による部下へのケアを「ラインによるケア」と言います。過重な労働実態はないか、身だしなみや顔色に変化はないかをチェックします。必要に応じて声掛けや面談、人事異動や労働条件変更などのフォローをしていきます。
【3.事業場内産業保健スタッフ等によるケア】
産業医や衛生管理者、保健師などの職場内産業保健スタッフによるケアです。「セルフケア」、「ラインによるケア」が効果的に実施されるように、労働者や管理監督者へ支援を行います。
【4.事業場外資源によるケア】
従業員支援プログラム(EAP)や、労災病院・診療所、都道府県産業保健指導センター、地域産業保健センターなど外部機関の助けを借りることです。外部機関から情報提供や助言を受けるなどして、メンタルヘルスケアを行います。
注目すべきポイント
メンタルヘルスケアに関連したトラブルを予防するために注目すべきポイントとして、以下が挙げられます。
1.身だしなみ変化・遅刻や早退・リアクションに変化はないか
頭髪が乱れている、髭の剃り残し、衣服の乱れなどの身だしなみの問題はメンタルヘルス不調のサインです。また、遅刻や早退が多い、受け答えが不自然な場合も同様に注意しましょう。
2.残業は問題ない範囲か
36協定で定める残業の上限内に実残業が収まっているか、業務が過度なストレスを生じさせていないかに気を配りましょう。
3.ハラスメント対策をしているか
職場におけるメンタルヘルス不調の主な原因の一つとして職場の人間関係があります。行き過ぎた指導、いじめ(パワハラ)や性的な嫌がらせ(セクハラ)の実態はないか、ハラスメント事案に対して会社が対応しないままになっていないか、などに注意してください。
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