マイナンバーと人事労務の今
- 2025.04.02 コラム
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はじめに
昨年12月からマイナ保険証への切り替えが進んでいますが、2025年もマイナポータルを活用した離職票の電子交付や、iPhoneへのマイナンバーカード機能の実装予定など、さらなる利便性向上が図られています。
以下、現時点での情報について解説します。
マイナポータル経由での離職票受け取り
2025年1月20日より、離職者がマイナポータルを通じて離職票を(ハローワークから)直接受け取る方法が可能となりました。
従来は、事業所(または社会保険労務士)が手続きし、交付された離職票を印刷して離職者へ郵送する方法が一般的でした。
しかし、郵送の遅延や紛失のリスク、離職者の住所変更による再送付など、さまざまな課題が存在していました。
これらの課題を解消し、離職者が迅速に求職活動を開始できるよう、マイナポータルを活用した電子交付が導入されました。
利用方法とメリット
離職者がマイナポータルで離職票を受け取るためには、以下の手続きが必要です。
- 【マイナンバーの登録確認】
離職前に、雇用保険被保険者番号とマイナンバーが適切に紐付けられているか確認します。
- 【雇用保険WEBサービスとの連携】
各被保険者がマイナポータルと雇用保険WEBサービスを連携させる必要があります。
これらの手続きを完了すると、ハローワークが離職票を電子交付し、離職者はマイナポータル上で閲覧・ダウンロードが可能となります。
電子データはスマートフォン等で表示でき、ハローワークの窓口で提示する際、印刷する必要がないという点が注目です。
企業の対応
この電子交付の導入により、企業は離職票の郵送が不要となり、事務負担の軽減が期待できます。
退職の申し出があった際には、あらかじめマイナポータル経由で受け取れる旨を説明し、雇用保険WEBサービスとの連携を促すと良いでしょう。
なお、離職者が電子交付を希望しない場合や、マイナンバーの登録が未完了等の場合は、従来通りの紙媒体での交付が必要です。
マイナンバーカードのiPhoneへの搭載
Appleは日本のデジタル庁と協力し、2025年春よりiPhoneのウォレットアプリにマイナンバーカードを追加できる機能を提供する予定です。
具体的には、ウォレットアプリでマイナンバーカードを選択し、Face IDやTouch IDで認証後、非接触型リーダーにかざすだけで、対面やオンラインでの本人確認ができるようになります。
この機能は、病院やコンビニエンスストア、マイナポータルのiOSアプリなどでの利用が想定されています。
現在はスマートフォンで物理カードを読み取って暗証番号を入力する必要がありますが、今後はデバイスの生体認証機能のみで使用できる見込みです。
セキュリティについて
セキュリティ面では、提示履歴や個人情報は暗号化され、デバイス上のみに保存されるため、プライバシーが保護される予定です。
また、iPhoneを紛失した場合でも、「探す」アプリを使ってデバイスをロックしたり、リモートで消去したりすることが可能です。
リリース時期
なお、正式リリースは2025年春から夏頃と見込まれています。この新機能により、マイナンバーカードの利用がさらに便利になることが期待されています。
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