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一般健康診断の実施方法について

2022.12.06 コラム

  さくら社会保険労務士法人では、愛知・名古屋を中心に労務問題対応、就業規則作成、勤怠管理システム導入、助成金の提案など人事労務分野の各テーマ別ノウハウに基づいてご支援をさせていただくことが可能です。上記テーマ等でお困りの会社様は、是非一度当法人にご相談ください。

健康診断の種類

種類 内容
①雇入時の健康診断 雇入時に実施
②定期健康診断 1年毎に1回実施
③深夜業従事者などの健康診断 配置換えの際及び6ヶ月毎に1回実施
④海外派遣労働者の健康診断 海外に6ヶ月以上派遣する際に実施
⑤特殊健康診断 有害業務に従事する場合に実施

 労働安全衛生法により、会社は労働者に対して健康診断を実施しなければなりません。実施義務のある健康診断は主に上図の通りです。一部の有害業務を除いて実施される①〜④他を「一般健康診断」と言い、検査項目が指定されています。

対象者

 一般健康診断の対象者は「常時使用する労働者」であり、その基準は以下の2つになります。

  • ①期間の定めのない契約により使用される者であること。なお、期間の定めのある契約により使用される者の場合は、1年以上(深夜業など特定業務の場合は6ヶ月以上)使用されることが予定されている者、及び更新により1年以上(同6ヶ月以上)使用されている者
  • ②その者の1週間の労働時間数が当該事業場において同種の業務に従事する通常の労働者の1週間の所定労働時間数の4分3以上であること。

一般健康診断項目

 一般健康診断においては、次の項目を実施しなければなりません。

  • ①既往歴及び業務歴の調査
  • ②自覚症状及び他覚症状の有無の検査
  • ③身長、体重、腹囲、視力及び聴力の検査
  • ④胸部エックス線検査及び喀痰検査(いわゆるレントゲン検査)
  • ⑤血圧の測定
  • ⑥貧血検査(血色素量、赤血球数)
  • ➆肝機能検査(GOT、GPT、γ-GTP)
  • ⑧血中脂質検査(LDL・HDLコレステロール、TG)
  • ⑨血糖検査
  • ⑩尿検査(尿中の糖及び蛋白の有無の検査)
  • ⑪心電図検査

注1:④について、雇入れ時健康診断においては、胸部エックス線検査のみとなっている。

注2: ⑥〜⑨はいわゆる血液検査。

代替措置など

 雇入時の一般健康診断については、「入社日前3ヶ月以内」に入社予定の者が受診した健康診断結果を提出させることで代替することができます。ただし、雇入時健診は本来「会社に」実施義務があるため、何らか会社の費用負担を検討した方がよいでしょう。

 また、定期健康診断は、市区町村など自治体で実施される健康診断等を本人が受診したもので代替することが可能です。ただし、一般健康診断の費用は会社が負担すべきですので、この健診費用は健診手当てなどの名目で支給した方が良いでしょう。

 なお、協会けんぽまたは健康保険組合において健診費用の補助制度があります。各保険者に問い合わせて補助を活用しながら健康診断を実施していきましょう。

 

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