被扶養者の収入要件確認の際のルール変更について
- 2025.12.19 コラム
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はじめに
現在、健康保険において被保険者(従業員)の家族が「被扶養者」として認定を受けるためには、被扶養対象者の年間収入が一定の基準を下回ること、
かつ被保険者の年間収入の2分の1未満であることが要件となっています。
具体的には、原則として「年間収入130万円未満(60歳以上または一定の障害者の場合は180万円未満、19~23歳(配偶者を除く)なら150万円未満)」という水準が設けられています。
今回、2026年4月1日以降の認定日分から、被扶養者認定の際の「年間収入」の考え方・判定方法が改正されることになりました。
以下、現時点の情報を解説します。
改正の内容
従来は「実績収入」「現時点の収入」「将来の見込み」などを総合して認定対象とする運用がされていました。
2026年4月以降は、労働契約で定められた賃金から見込まれる年間収入等を基準に認定する運用が明確化されます。
具体的には、労働契約書に記載された賃金を年収換算して認定判断を行うことが見込まれます。
例えば時給と週所定労働時間に応じて、次のように年間収入を計算することが想定されます。
例) 1,100円×週25時間×年間52週=143万円 ⇨ 扶養認定されない
1,200円×週20時間×年間52週=124.8万円 ⇨ 扶養認定される
含まれる収入とは
この年収換算において、臨時的な収入(ボーナス・賞与・繁忙期の残業代など)が発生して年間収入が基準を超えても、
社会通念上「臨時的」と判断される範囲内であれば、被扶養者の認定を直ちに取消す必要はない、との見解が示されています。
(逆に、「ボーナスは基本給1ヶ月分」などと明記されているものについては、臨時的なものと判断されない可能性があるでしょう。)
労働契約書がない場合
労働契約内容を確認できる書類がない場合は、従来通り勤務先から発行された収入証明書や課税(非課税)証明書などにより年収要件を判定します。
これらの証明書の年間収入が基準金額を超えていたとしても、臨時収入部分が社会通念上妥当な範囲であると認められた場合は、必ずしも扶養認定は取り消されません。
もちろん、被扶養者となるために不当に労働契約上の賃金を低く記載していたことが判明した場合などは、扶養認定が取り消されることがあります。
労働契約変更の場合
被扶養者となる人の労働条件(賃金・勤務時間・契約期間)に変更があった場合、その内容に基づいて認定をあらためて実施する必要があります。
つまり、扶養手続きを担当する事業所では、従業員の被扶養者の労働契約内容(契約更新、勤務時間変更、昇給・降給、契約期間の変更など)をチェックする必要が発生する見込みです。
現実的には年1回程度行われる扶養調査の都度、被扶養者の「最新の労働契約書」の提出を求めるような事務が想定されます。
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