2024年度の社会保険 現物給与価額の改正について
- 2024.07.17 コラム
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はじめに
報酬や賞与の全部または一部が通貨以外のもので支払われる場合(現物給与)の価額は、厚生労働大臣が定めることとされ、社会保険上の報酬として合算する必要があります。
このたび、厚生労働省告示により現物給与の価額が改正され、2024年4月1日より適用されます。
以下、新年度の価額を紹介するとともに、具体的な現物給与の計算方法について解説します。
2024年度の現物給与価額
現物給与価額は都道府県ごとに定められており、今年度は下記の表の通りとなります(給与締日を考慮せず、毎月1日から月末までの報酬として計算します)。
- ①食事の供与 単位:円
都道 府県 |
1か月 あたり |
1日 |
朝食 のみ |
昼食 のみ |
夕食 のみ |
東京都 |
23,400 |
780 |
200 |
270 |
310 |
岐阜 |
22,200 |
740 |
190 |
260 |
290 |
愛知 |
22,500 |
750 |
190 |
260 |
300 |
三重 |
22,800 |
760 |
190 |
270 |
300 |
大阪府 |
22,500 |
750 |
190 |
260 |
300 |
②社宅の供与 単位:円
都道府県 |
一畳あたり |
東京都 |
2,830 |
岐阜 |
1,230 |
愛知 |
1,560 |
三重 |
1,260 |
大阪府 |
1,780 |
③ 自社製品
時価により決定
食事の具体的な計算方法
食事の現物給与の計算は、自己負担額が現物給与価額の3分の2以上であるか否かによって異なります。
例として東京都では23,400円×2/3=15,600円以上自己負担している場合、現物給与は0円で計算します。
一方で15,600円未満の自己負担額の場合は、「現物給与23,400円–自己負担額の残額」を現物給与として計上することになります。
社食などを支給する場合はこの基準を考慮して自己負担額を決定することをお勧めします。
社宅の具体的な計算方法
社宅の現物給与価額については実際の家賃に関わらず、居住スペースの広さに応じて決められます。
居住スペースとは、玄関、廊下、浴室、トイレ、バルコニー、クローゼット、洗面所などを除いたものをいいます。
また、1畳=1.65㎡に換算して計算します。
なお、住宅の家賃等を一部本人が負担している場合は、現物給与の価額から徴収額(負担額)を差し引いた額が現物給与価額となります。
たとえば東京都で居住スペースが22畳の社宅に住んでいる場合の現物給与は2,830円×22=62,260円、社宅一部負担として50,000円を給与から差し引いている場合の現物給与は62,260円-50,000円=12,260円となります。
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